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意思を持つ機械

2006.03.16 Thursday
ランブルフィッシュ(10) 学園炎上終幕編
ランブルフィッシュ[10] 学園炎上終幕編 / 三雲 岳斗
(ネタバレを含む可能性があります。ご注意ください)
小さいころからプラモデルをはじめとした機械工作が大好きだった僕は、ロボットものの漫画やアニメが大好きだ。一口に「ロボット」と言ってしまうととてもたくさんのジャンルが連想されてしまうが、ここではもちろん、いわゆる「二足歩行ロボット」のことを指す。二足歩行ロボットは機械工学の究極の発展形であり、その形に人類は着々と迫っている。

子供の夢ともいわれるロボットの話を大々的に扱えてしまうのは、ライトノベルの強みだと思う。"大人"たちから見れば安っぽい子供の遊びであっても、子供たちや若い人たちにとっては大きな夢の一つであって、それをこの年になっても娯楽としてきちんと楽しめるというのは幸せなことだ。この本を読んだとき、僕はそう思った。

「ランブルフィッシュ」シリーズは、ロボットを題材にしたアクションSFの要素と学園小説の要素を併せ持つ異色作品だ。「学園小説」の定義が危うくなってきていると以前書いたけど、この小説はきちんと「学園小説」なっているので安心できる。物語が学校ベースで動いているから。

設定上は"日本で唯一つの"専門学校。在学生は多くが高校生年代で、ところがそのカリキュラムは大学並だ。実習班を単位とした自学型のカリキュラム。学生が自分で考えて自分で行動し、また仲間と共に一つのものを作り上げて目標に向かって努力する。なんとすばらしい学園生活だろうか。これだけの楽しい仲間がいれば、学生寮生活なんで苦になるだろうか。

ロボット同士の戦いも、戦争ではなくて「試合」という形をとっているからとてもクリーンだし、当然ルールも存在するから背筋が寒くなるようなシーンも少ない。人も死なない。だからとても読みやすい。やさしい戦いが繰り広げられている。観客はおびえることなく、戦いを見て興奮し熱狂し、歓喜の渦を巻き起こす。楽しい。

掲載されてイラストも見ものの一つ。久織ちまきさんはとてもきれいな絵を描く人で、男の子たちは個性豊かでかっこいいし、女の子はみんなきれいでかわいいし。メカニックデザインは"あの"山根公利さんで、経験に裏打ちされた繊細な機会造形を見事に表現している。ロボットはどれもかっこいい。悪役メカはかなり奇抜で奇妙だ。すごいなぁ、と思う。

ストーリーの最後、物語に核心に迫る部分はちょっと残念な方向に行ってしまったけど(ああいうベクトルの話は正直もう飽きた)、全体としてとても迫力があるし、登場人物が誰しもちゃんとピックアップされていて、チョイ役というのがあまりいない印象。ただ、みんながみんな知能レベルはチョー高いので、それについていくにはやや大変かも知れない。まぁ所詮は高校生だし、と割り切って読むといいかも。

ラジオドラマやコミックスなどさまざまにメディアミックスされているけど、やっぱり原作の面白さは格別で、というか他の媒体のものがあまり面白くなかったので、余計にこの原作を読んでほしいと思う。面白くて楽しいロボット物語学園風味、という異色の作品。ぜひご賞味あれ。
| at 01:04 | PermaLink | | comments(3) | trackbacks(0) |
コメント
ちょっと読んでみたいかも、と思った☆
でも10冊(?)もあるのはなぁ・・・。
  • tokkey
  • 2006/03/16 2:19 PM
>ときちゃん
気になったら、ぜひ。10巻構成は確かにネックですが、1巻から4巻くらいまでで一つ完結するので、そこまででも。
5巻以降10巻までずーっと続いちゃってるから、4巻まででお気に召しましたら最後まで、という感じで。
  • bugchan@auther
  • 2006/03/16 11:26 PM
なるほど!!4巻までなら読もうかな^^
  • tokkey
  • 2006/03/17 3:56 PM
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